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書籍 | 光学素子

光学素子と機構の検査技法 III
商品コード: 9784902312393

光学素子と機構の検査技法 III

販売価格(税込) 13,200 円
ポイント: 132 Pt
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井上弘
B5判 232頁
2009/5/31
-製造管理・規格編-
オプトロニクス社
光学技術の習得/解析の書として座右にお勧め

本書のご紹介

 光学技術や産業は、二十世紀前半の日本周辺に勃発した数多くの戦争と深い関係がある。日清戦争(1894-1895)、日露戦争(1904-1905)、第一次世界大戦(1914-1918)、満州事変(1931-1933)、日中戦争(1937-1945)、大東亜戦争(1941-1945)と続き、さらに朝鮮動乱(1950-1953)。光学機器は軍需品(双眼鏡、望遠鏡、潜望鏡、測量器、写真機、…)として当初は輸入に頼り、また英国の艦上測距儀を模倣してみたが性能は不良でしかなかった(1915/大正4)..

 その後ドイツ技術者8名を迎えた(1921)が、3年後に2名(レンズ設計担当、製図担当)が死亡し、5名(機械技術・光学計算・曲面研磨2名・平面研磨担当)が帰国した。残る1名(製図担当)は7年間にわたり日本の技術者を育成してくれて、その後は軍需性を帯びながらも、光学産業が順調に拡大発展した。漸く平和を迎えた日本は、米国占領軍の規制下で米国軍需に輸出するようになった。

 当時の光学企業では、光学設計室に大勢の女子社員が対数表を読んでレンズ設計主任を補助していた。次第にコンピュータの時代へと進む(1955-)。現在、光学産業の結成は百数十社以上になり、電子カメラが発売され(1976-)、レーザ光線を活用する新時代へと進展している。

 しかし妙な状況に度々出会った。数個のレンズで構成された光線長をミラーでジグザクに折り畳んで、鏡筒が短縮でき且つ種々の光路長の機種を共通化できると、誇らしげに公表していたカタログを見た時だ。「光学素子の共軸性が保持されないよ」と注意したが無視された。一月後にそのカタログは見当たらくなった。

 また、鏡筒の長さを統一できない企業では、20種類ほどの雑多な製品群になり、コストダウンに苦しんでいる。多数の企業で構成されている光学産業界の大多数は、製造の工程の一翼(開発・試作・組立)を担い自立心を養成してきたが、分業ネットワークはすっかり崩壊し、他見を受け入れない自尊心だけは堅過ぎる。高性能の軍用双眼鏡や写真機を製造していた中堅企業が、最近に倒産した事例もある。カメラの自動焦点技術に関して、著名な企業であろうとも、米国の特許所有権に精通できなくて14社が膨大な慰謝料を要求された特許紛争事件(1997)もある。

 分業組織であろうとも全域を見渡し、知識を磨き知恵を駆使してゆく習慣が肝心である。光線束になった気持ちで本書を精読していただき、技術者の親身に役立つ事を期待しています。

(著者より)

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著者紹介

井上 弘

 1932年(昭和7年)に東京市下谷区の出身。横浜国立大学機械工学科4年生のとき化学工学を専攻。南満州鉄道で多大な技術活躍をなされた教授から「ハンコを押すだけの仕事をしていた高地位の人は、第二次大戦の終結で帰国したとき何もできなくて生活に困窮していた。君達はまず技術を身に着けろ」と教諭され、教授が設計施工された東京駅前・丸の内ビルの冷暖房設備も見学した。

 卒業後、私は帝国人造絹糸(株)(現:帝人)に就職。多島美の瀬戸内沿岸に、従業員1万4千人の事業所が3つ。先ず、20人の部下を指導して多数並んだ紡糸・糸巻上機の保全業務にあたる。春・秋には松竹歌劇団を招待し壇上の乱舞を、近隣の住民も混じえて歓迎する好景気でした。然し間もなく風邪を長引かせ長期の入院3年間。退院しても体調不十分の処、従業員9名の極小企業だが親切な社長に拾われ、重油・液化石油ガスの移充填装置を独りで設計し和歌山県の大きな石油プラントで施工を遂行。市場寡占率60%にもなった。この2社でそれぞれ第一種冷凍機械と乙種化学主任者の国家資格を取得して終止符とした。

 マイナスからの再スタート。転職先は従業員1200名の中規模企業:富士写真光機(株)(現:富士フィルム)へ。以前とは真逆の社風・待遇だが、机面での仕事は体調回復に好適。初体験の光学技術を模索しながら設計業務に専念し、一方で計量士や技術士の国家資格も得た。定年退職後には光学ノウハウを著述し、国内外から光学知識の講義を依頼される。

目次

第1章 品質の管理手法
 1.品質管理
  ◇道具としての品質管理
   ・品質管理の目的
   ・品質職能
   ・各段階での品質の作り込み(十大品質:Q1?Q10≧Qt)
  ◇品質管理活動の体系
   ・品質管理部門の組織化、品質管理業務の計画
   ・品質管理の活用分野
   ・作業改善の手法
  ◇作業の標準化
   ・標準作業の必要性
   ・品質管理工程表の目的
   ・規格はなぜ守れないか?
   ・管理図を工程管理に適用するときの判断
  ◇不具合の発生
   ・異常の原因
   ・人が起こす10種類のミス(誤用)とその内容
 2.検査と判定
  ◇標準の体系
  ◇検査
   ・検査に関する用語
   ・検査方式の分類
  ◇サンプリング
   ・サンプリングの方式
   ・サンプリングの方法
   ・サンプリングの目的
  ◇測定値のとり方(JIS Z 9041)
   ・測定の目的
   ・計測の信頼性
  ◇データ
   ・データの種類
   ・データの信頼性
   ・データの処理
   ・測定値の丸め方
  ◇判定
   ・判定基準
   ・判定後のロットの処置
 3.数理統計
  ◇統計量
   ・中心位置を示す指標
   ・バラツキを示す指標
  ◇確率分布関数
   ・確率分布の関係
   ・正規分布(JIS Z 8101、8115)
   ・統計量と母集団との関係
   ・誤差伝播の法則
  ◇相関
   ・散布図(JIS Z 9401)
   ・回帰分析
   ・相関分析(JIS Z 9401)
 4.管理
  ◇工程能力
  ◇工程能力の判断方法
   ・かたより係数の判断
   ・工程能力指数の判断
  ◇管理図
   ・管理図の目的
   ・管理図の選定法
   ・管理限界線
   ・管理図の見方
 5.無試験検査システムの導入
 6.信頼性
  ◇故障
   ・故障の発生
   ・故障率の基本の形
  ◇信頼性のモデル
   ・信頼性の統計的・確率的モデル
   ・信頼性の物性的モデル
  ◇信頼性の尺度
 7.保全とコスト
  ◇信頼性の作り込み
  ◇保全・動作時間
  ◇品質コスト算出の要領
  ◇最適信頼度
  ◇習熟度によるコスト低減
 8.信頼性試験
  ◇信頼性試験
  ◇加速試験
   ・定時試験
   ・定数試験
  ◇環境試験
   ・温湿度環境
   ・振動・衝撃

第2章 製造工程を生かす計測・検査
 1. 管理文書
  ◇管理文書の重要性
  ◇工程と管理文書
 2. 製品仕様書
  ◇仕様書の作成
  ◇規格をまとめるための用語
  ◇正確を期するための用語
  ◇許容差の標準化の事例
 3. 組織表・体制図
  ◇組織表
  ◇組織表を作成するときの参考用語
  ◇品質管理体制図
 4. 工程管理
  ◇工程管理の用語(JIS Z 8142)
  ◇工程計画図表
   ・工程図表
   ・部品調達表
   ・製品分解図を用いた工程図
   ・流れ図を用いた工程図
   ・品質管理工程表
 5.治工具準備
  ◇治工具準備表
  ◇適正な計測器の選定
  ◇計測器の購入価格
  ◇計量器のトレーサビリティ
 6.型品質確認表
 7.部品加工作業指導書
 8.部品品質確認表
  ◇品質の表し方
  ◇部品品質確認表
  ◇図表現した品質検査確認表
  ◇検査項目の選定
  ◇レンズ単品の検査項目と検査方式
  ◇判定水準
 9. 製造・組立・検査作業手順書
 10.製造確認表
 11.出荷検査成績書
 12.品質異常対策書
  ◇不具合通知・対策書
  ◇不具合現象
  ◇工程変更通知書・変更検討依頼書
 13.監査評価表

第3章 軍規格仕様書・ドイツ工業標準規格
 1.米軍仕様規格書(MIL)
  ◇光学に関するMIL一覧
  ◇光学部品ガラスの反射防止膜の仕様書(MIL-C-675)
  ◇光学ガラスの仕様書(MIL-G-174)
  ◇照準器用の光学部品一般仕様書(MIL-O-13830)
 2.ドイツ工業標準規格(DIN)
  ◇光学に関するDIN一覧
  ◇光学部品の寸法と公差

第4章 光学と計測に関する主な用語と参考図
 1.視覚と色彩
 2.色彩の表し方
 3.光と照明
 4.プラスチックの光学特性
 5.光線の挙動
 6.プラスチック材料
 7.光学系
 8.計測
 9.品質管理の用語
 10.生産管理の用語

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